何より「死んで花実が咲くものか」
平成19年版 自殺対策白書によると
「自殺の経済社会的要因に関する調査研究報告書」(平成18年3月京都大学)
では、平成10年における自殺者数の急増要因として3つの要因を挙げている。
@長期失業等を含む失業という要因は、統計的に見ても自殺を増加させるもっとも大きな
原因といえる。
A平成10年以降の中高年男性の自殺急増に最も影響力のあった要因は、失業あるいは
失業率の増加に代表される雇用・経済環境の悪化である可能性が高い。
B平成9年から10年にかけて、経営の悪化した金融機関による「貸し渋り・貸し剥し」が
多くの中小零細企業の破綻の引き金となり、自営者の自殺の増加に大きく影響している
と見られる。
以上の3点が主要な原因とされている。
しかしそれぞれは主要な原因であって、それだけで自殺するわけではありません。
私も何年も赤字決算の中資金繰りしながら、針のむしろ状態でしたが、実際に自殺に至る事はありませんでした。しかし、家族や信頼する人の何気ない一言が引き金となることがあります。
私が、人生の伴侶である妻に会社が大変なことを説明し、
倒産することも視野に入れ話した時のことでした。
その時からずっといいだしたのが、
「何で今住んでいる家まで取られるの?
この家を残して、お金も残して借金無しで倒産してよ。
私には関係ないことなのに何でそうなるの?」
元々会社が苦しいので無理という中、
古い社宅に住んでいるのに我慢が出来ないと妻に責められ、
全額借金の新築住宅を35年ローンで建てることになりました。
後で調べたらこの時まさに占いでいう大殺界だそうで、
信じる信じないは別として、
「人生最大の買い物が、望んでいない最悪のタイミングだったのかよ〜(T_T)」
、と思いながらも、一生懸命がんばってきましたが、
どうにもならなくなり経営者として決断しなければなりませんでした。
毎日資金繰りが頭から離れず、眠れず不安に満ちた日々を送り、
最終的に出した結論でしたが、一歩間違えると最悪の結果を迎えるところでした。
その最大の原因が身内のあまりにも身勝手な要求でした。
最終的には会社は破産し個人的には自己破産となったわけですが、
この時点で倒産・自己破産・個人民事再生等考え始めたと思います。
実際このころはかなりネット等でも調査していましたので、
すでに不採算部門は事業譲渡を済ませていましたので、
第二会社方式やさらなる事業譲渡となるわけですが、
銀行はそんなこと許すはずもありません。
それでもいわれればやけくその一手といえば、
私が死ぬことで住宅ローンは保険で完済しますし、
少なからず家族には保険金もおります。
奥さんからの嫌味も債権者からの電話も何もなくなる。
な〜んていうシナリオもありましたが、
ふっと「死んで花実が咲くものか」という諺が浮かんできました。
確かに銀行の借金が返せなくてゴルゴ13が来るわけでなし、
税金や社会保険の滞納が大きくなって死刑になるわけではない。
銀行も税務署も年金事務所も監督署もそれぞれの担当者は、
「ダメならダメでハッキリしてください。」
払えない理由を上司に説明し納得してもらうのは大変なんです。
だから社長にはしっかりした事業計画と、
せめて四半期ごとの説明はしてもらわないと困るんですよ。
それなのにこの前できるっていった数字、全然できてないんですか?
これじゃ(私の上司に)説明できませんよ。
ま〜、自分がその担当者なら同じこと考えているでしょうね。
@もらえるかもしれないけどさらに滞納が増える可能性もある会社。
A倒産したので、滞納している会社ではなくなった会社。
Aの方が担当者は、きっと、ホッとしています。
取り立てはする方もされる方もいやなもんですからね。
実際倒産後その徴収担当者の方に会いに行きましたが、
みなさん優しい顔で迎えていただき、
その後の処理についてやさしく対応していただきました。
結局、身内や家族の本当の理解が得られるのであれば、
何も問題はないと思います。
取引先については取引先の連鎖倒産を防ぐために
で書いていますので参考にしてください。
現在の私は明るい債務者?
として子供たちと生活しております。
奥さんは相変わらず金・金・金いってますが、最近は気にしないようにしています。
「男と女の話し方考え方」を読めば納得いただけるかと思います。
本当に必要とされていることと、そうでないことが分かってくれば、
会社の終わりが人生の終わりではないことがわかってきます。
私も多くの先輩や友人に今だからこそゆっくり自分の進みたいことをやったらいい!!
といわれます。
人生リセットOKの世の中になってきたと思います。
人生100年まだまだ道半ば。
一旦腰をおろして空を見上げてみてもいいもんですよ。
近頃「そら」見てますか?


















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